梅谷 啓二(Keiji Umetani)

プロフィール
バイオ・ソフトマテリアルグループ・バイオ実験支援チーム

主幹研究員(バイオ実験支援チームリーダー)

メール: umetani@spring8.or.jp


BL28B2(白色X線回折)における高血圧や糖尿病などに原因する微小血管の形態や機能異常の観察は、これらの病気の解明や治療法開発のために重要となっています。このために、空間解像度がマイクロメータオーダで、時間分解能が2ミリ秒以下でのX線動態画像撮影をするX線生体顕微法を確立しました。そして、ラットやマウスを使った実験を大学医学部と共同で実施して、高血圧や糖尿病などに関係する冠状動脈の形態や機能異常の観察を行っています。さらに、BL20B2(医学・イメージングI)におけるマイクロCTでのヒト肺標本の観察では、より大きな標本が対象になると共に、より微細な構造の画像化が求められるため、検出器の画素数の増大が常に必要となっています。このために、36M画素のデジタルカメラを使い、大視野・高解像度を目的としたマイクロCT用のX線検出器の開発を進めています。デジタルカメラは横7360×縦4912画素から成り、1画素サイズが4.9µmであり、撮像素子の受光部は横36mm×縦24mmの大きさです。これにより、7360×7360×4912画素から成る3次元CT画像の撮影を行っています。


外部機関所属先

  • 徳島大学大学院ソシオテクノサイエンス研究部 非常勤講師
  • 神戸大学大学院医学研究科 客員准教授

キーワード

  • 医用画像工学
  • 微小血管造影
  • マイクロビーム放射線治療
  • マイクロCT
研究成果

研究論文

  • K. Umetani, T. Kondoh, Phase contrast portal imaging using synchrotron radiation, Rev Sci Instrum. 85(7), 073704-1–6, 2014.
  • K. Umetani, T. Kondoh, Phase contrast portal imaging for image-guided microbeam radiation therapy, Proc. SPIE Medical Imaging, 9033, 90335P-1–6, 2014.
  • K. Umetani, J. T. Pearson, D. O. Schwenke, M. Shirai, Rat coronary microangiography system for preclinical imaging using synchrotron radiation, Proc. SPIE Medical Imaging, 8668, 866864-1-7, 2013.
  • K. Umetani, K. Fukushima, X-ray intravital microscopy for functional imaging in rat hearts using synchrotron radiation coronary microangiography, Rev Sci Instrum. 84(3), 034302-1-10, 2013.
  • 梅谷啓二,近藤 威,画像誘導放射線治療のための放射光屈折コントラストイメージング,映像情報メディア学会誌 66(7), J230-J232 (2012).
  • 梅谷啓二,ジェームズ・ティー・ピアーソン,ダリル・オー・シュウェンケ,白井幹康,前臨床画像システムのためのX線生体顕微法の開発,Med. Imag. Tech. 30(2), 109-114 (2012).
  • Keiji Umetani, James T. Pearson, Daryl O. Schwenke, Mikiyasu Shirai, Development of Synchrotron Radiation X-ray Intravital Microscopy for In Vivo Imaging of Rat Heart Vascular Function, Proc. 33rd Annual International Conference of the IEEE EMBS, 7791-7794, 2011.

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