分光解析Ⅱグループ

グループ概要
分光解析Ⅱグループリーダー

鈴木基寛

分光解析IIグループでは、X線吸収分光および光電子分光を主とした利用実験の支援を行っています。グループが担当する軟X線および硬X線領域のビームラインを駆使し、試料の組成や形態、測定条件、表面/バルク敏感性などに応じた最適なX線分光手法を提供します。SPring8-の高輝度X線を活用した分光・顕微法により、強相関系物質、磁性材料、半導体材料などの電子状態、化学状態や磁性の解析を元素選択的に行えることが特長です。適用可能な試料の形態は多岐にわたり、単結晶、多結晶粉末・焼結体、積層膜、ナノデバイス材料の解析が主に行われています。

近年ではX線発光分光測定による詳細なスペクトル解析法や、集光X線ビームによる顕微分光イメージング法の開発に注力しており、不均一構造をもつ実用材料や人工微細構造をもつデバイス材料の解析を推進しています。また、外場印加条件(電場、強磁場、高圧、レーザー)や気相・液相制御といった多様な試料環境の導入、ピコ秒からナノ秒のダイナミクスを解明するための時分割測定技術の開発にも取り組んでいます。さらには、実験データから本質的な情報を抽出するため、理論計算やデータ駆動科学に基づくスペクトル解析法の開発を行っています。

グループ構成チーム

ナノ分光チーム
ナノ分光チームは、一般的なX線磁気円二色性 (XMCD) 測定に加え、ナノ集光ビームを用いた顕微XAS/XMCDイメージング計測技術や、強磁場・低温・高圧といった複合環境下での計測や時分割計測の共同利用を展開しています。また、これと並行してより先端的な技術の開発を進めています。このうち、XMCD測定はBL25SUとBL39XUの2本のビームラインにおいて、それぞれ軟X線領域と硬X線領域の測定環境を提供しており、2本のビームラインの相乗利用が成果創出に貢献しています。
光電子分光チーム
BL47XU、BL09XUの硬X線光電子分光(HAXPES) 、BL17SUの光電子顕微鏡(PEEM)および BL25SUの軟X線光電子分光(SX-PES)を中心に、装置の高性能化あるいは新規装置の開発を行いつつ、それらを活用する研究分野の開拓を推進しています。

メンバー

ナノ分光チーム
光電子分光チーム
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